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5/30 北大東の事件
今朝の新聞に、俺にとっては少なからず驚く事件が載っていた。「沖縄県北大東島のリン鉱石工場あとで3名自殺」。
俺はサトウキビ労働のために4年続けてこの島に通ったことがある。那覇の泊港を夕方5時に出た船が、大東諸島に近づくのは翌朝の7時。沖縄本島から360キロ離れた東シナ海のど真ん中に、人口1500人の南大東島と550人の北大東島、そして今は無人島のラサ島だけが浮かんでいる。北大東は周囲10キロ程度、リーフもない断崖の島なので、日本では最後となったクレーンによる船客乗降が行われている。最近でこそ秘境としてたまにテレビに取り上げられているが、俺が初めて行ったころは観光客なんかいなかった。全島がサトウキビとジャガイモの畑に覆われており、集落もなく島じゅうに家が散在するのどかなところだ。西港の坂の上にあるリン鉱石工場あとは、この島のほぼ唯一の「名所」だが、台風で崩壊した廃工場で、レンガの壁やコンクリートで作られた半円形のトンネルなどが、まるで「天空の城ラピュタ」みたいになっている。よりによってこんなのどかな島の、こんな場所で事件を起こすとは。
夕方、以前住み込みしていた農家に電話をしてみた。おばあが出てきた。
「だからよー。朝になって知ったわけ。もう大変しているさー。あたらしい(惜しい)命をよー」
続報によると、どうやら自殺者の一人はほかの事件の関係者であるらしい。
数年前に最南の波照間島で起きた殺人事件のことを思い出した。あの事件が起こるまで、石垣島と八重山諸島(波照間を含む島々)は、夏に北海道の農家で働き冬に沖縄の製糖工場で働く「渡り鳥」たちのメッカだった。島の人たちも、そんな俺たちに比較的暖かく接してくれていた。それが、あの事件を境によそ者への警戒心が深まり、八重山諸島はキャンプ不可になってしまった。同じような警戒心が、あののどかな島の人たちに芽生えなければいいがと思う。

今日はもう一ついやなことが。ジムのロッカールームで、肩が当たったの何のとガンを飛ばしあっている連中を目撃した。今にも殴り合いが始まりそう。同じフロアには会員が数名いたが、見てみぬふり。俺、こういうもめごとは大嫌いだ。空手の技をつかって二人をボコボコに殴り倒した…りはせず、館内電話でスタッフを呼んだ。少したって見たら、男性スタッフ二人が仲裁していた。
by ride_on2002 | 2005-05-30 23:11
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